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FAQ PH計について

  • Q.pHとは何ですか?

    水溶液の性質を示す指標です。
    pH0~7未満は酸性、pH7は中性、pH7~14はアルカリ性を示します。
    また、pHは水素イオン濃度により決まります。

  • Q.いろいろな溶液のpH値を知りたいのですが?

    水溶液の pH 値は、溶液の「状態」「濃度」「温度」など様々な要因で変化します。

    一概に数値でお答えすることはできません。

    【参考】

    品名pH品名pH品名pH
    胃液1.5~2.0日本茶4.5〜6.0血液7.42
    レモン2.5ビール4.57.2
    コーラ2.8牛乳6.2〜6.6尿4.8〜8.0
    食酢3.0コーヒー5.0〜6.5家庭用漂白剤12.5
    アルカリ飲料3.0〜4.07.0〜8.0日本の土壌4.2〜5.5
  • Q.pHとは何ですか?

    水溶液の性質を示す指標です。
    pH0~7未満は酸性、pH7は中性、pH7~14はアルカリ性を示します。
    また、pHは水素イオン濃度により決まります。

  • Q.測定した溶液を水で10倍に薄めた場合、水素イオン濃度(pH)は10倍に希釈されているので計算(割る(÷)10)で求まりますか?

    単純な計算では求めることはできません。
    【pH】と水素イオン濃度【H+】は下式の関係をもっています。

    pH=-log[H+]→[H+]=10-pH

    グラフで表すと下記のようになります。

    グラフ

    水素イオン濃度が 10-6 から 10-7 になったとき(=10 倍に薄まったとき)に pH は pH6 から pH7 になります
    (=濃度が 10 倍になると pH は 1 変わる)
    このように"÷10"で計算することは正しくありません。
    また、単純に薄めた溶液を測定してそこから逆に計算によって求めることも正しくありません。
    水の電離などがあるため変化を単純計算で求めることはできません。

    【参考】
    1×10-3mol/リットルの塩酸(pH3)を 105 倍に薄めた場合
    単純計算では 1×10-8mol/リットル(=pH8)となります。
    しかしこれではアルカリ性質の塩酸となってしまいます(塩酸は""です)
    これは水が電離している変化を考慮していないためです。
    ""を水で薄めると pH7(中性)に近づきますが pH7 より大きくなることはありません。

  • Q.pHはどのように読むのでしょうか?

    JIS ではピーエッチと規定されています。
    しかし一般的にはペーハーと呼ばれます。
    ピーエッチ、ペーハーどちらの読み方も使われています。
    Power of Hydrogen の略です。

  • Q.pHという単位は何ですか?

    温度を表す単位が「℃」、湿度を表す単位が「%rh」であるように水溶液の性質を表す単位が「pH」です。
    水溶液の性質を知るためには pH の他に「溶存酸素(DO)」「塩素イオン濃度」など数多くあります。
    pH は水溶液の性質を表したひとつの指標です。

  • Q.pHに関するJISは何ですか?

    JISZ8802「pH 測定方法」があります。
    ガラス電極を用いたpH計で0~95℃の水溶液を測定する方法を規定しています。

  • Q.pHの定義を知りたいのですが・・・?

    pH の定義は 「水溶液の酸性、アルカリ性の性質は水溶液中の水素イオン活量の逆数の対数」と定義されています。
    希釈溶液の場合、水素イオン濃度がイオン活量とほぼ一致することから水素イオン濃度を測定して、水素イオン濃度指数(すなわち pH)としてあらわすことになりました。

  • Q.pH測定とは化学現象として何を測定しているのですか?

    水素イオン濃度を測定しています。

  • Q.酸性、中性、アルカリ性とは何ですか?

    水溶液の酸性、アルカリ性は水素イオンの濃度で決まります。

    水の場合、H2Oという非常に安定した構造をしていますが、
    ごく一部に水素イオン H +と水酸化合物イオン OH-というイオンの形で存在しているものがあります。

    この水素イオンと水酸化合物イオンのバランスがとれているときに
    中性、水素イオンが多い場合に酸性、水酸化合物イオンが多い場合にアルカリ性となります。

  • Q.どのような温度でもpH7は中性ですか?

    温度によって水溶液の中性の pH 値が変化します。
    pH7 が「中性」であるということは
    温度条件が温度 24~25℃ のときに水素イオンと水酸化合物イオンのバランスがとれていることを言っています。
    温度 0℃ のときは pH7.47 が中性になります。

    ●温度と中性pHの関係

    温度(℃)pH温度(℃)pH
    07.47306.91
    107.27406.76
    207.08506.63
    247.00606.51
  • Q.pH4とpH8では水素イオン濃度が2倍ちがうのですか?

    いいえちがいます。
    pH は常用対数(log)表示です。
    pH4 と pH8 は水素イオン濃度が 10000 倍異なります。
    水素イオン濃度は pH4 の方が 10000 倍高くなっています。

  • Q.塩水(ナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウム等含まれる)の測定はできますか?

    測定できます。
    ただし、塩基性の溶液を測定した場合はセンサの劣化は早くなります。
    また、結晶化により液絡部が詰まりやすくなります。
    よって測定後のセンサの洗浄など日常のメンテナンスを十分に行ってください。

  • Q.海水の測定はできますか?

    測定できます。

    但し、「海水」のように塩分・ゴミ・浮遊物・微生物などを含むサンプルは液絡部が詰まりやすくなります。

    センサの劣化が早くなるとお考えください。

  • Q.「純水」を連続測定していたら、指示値が変化してきました。何故ですか?

    溶液に空気中の二酸化炭素(CO2)が溶け込み、指示変化(酸性)したためと考えられます。

    また、一方で液絡部からのKCL溶液の溶出によっても指示変化(アルカリ性)します。

    例えばイオン交換水などの、水以外のイオンが極端に少ない溶液などは、他の物質の影響を大きく受けて指示変動をします。

  • Q.校正・器差取りはできますか?

    PHP-31センサ単体の校正は可能です。
    (指示計とPHP-31センサのセット校正はできません。)

  • Q.pHの基準はどのようになっていますか?

    pH計およびpHセンサに基準器はありません。
    値付けされたpH標準液が存在します。

  • Q.付属しているpH標準液の値付けはSKにてできますか?

    対応していません。pH標準液メーカーで値付けされた規定pH標準液を使用しています。
    よって、その値はメーカーが規定している保証期間(保存方法・使用方法による)に依存します。
    (「pH標準液保存期間」を参照してください)
    ※pH標準液保存期間については【Q.PH標準液の保存期間は?】を参照してください。

  • Q.SK-620PHⅡ、SK-620PHは検定を取ることはできますか?

    SK-620PHⅡ、SK-620PHは検定品ではありません。
    また検定を取る条件を満たしていません。
    センサプローブ構造などが対応していません。

  • Q.RS-232C接続ケーブルは市販で購入できますか?

    市販購入できません。

    弊社ではオプション品としてご用意しています。

    お買いあげ店または弊社サービスネットワークにお問い合わせてください。

    また、弊社ベーン式風速計SK-93F用RS-232C接続ケーブルと共用品です。

  • Q.RS-232C通信条件を教えてください。

    通信速度 2400bps

    ビット数 8ビット

    ストップビット 1ビット

    パリティチェック なし

  • Q.通信プロトコルを教えてください。

    通信プロトコル
  • Q.ACアダプタは市販で購入できますか?

    「A11-5 ACアダプタの規格」を満たしていれば使用できます。

    弊社ではオプション品としてご用意しています。

    お買いあげ店または弊社サービスネットワークに問い合わせてください。

  • Q.ACアダプタの規格を知りたいです。

    2次側出力は下記の通りになります。

                                           
    電  圧:DC9V±10%
    電流容量:500mA
    極  性:ACアダプタの規格
    ジャック径:φ3.4(D’DIAφ1.35)
  • Q.通信ケーブルの配線はどうなっていますか?

    「PLUG_MONO(本体側)」 → 「D-sub9P(パソコン側)」

    1(先端) →1(CD),4(DTR),6(DSR)

    2(根元) →2(TXD),「3.3KΩ経由で5(GND)」

    ※弊社ではオプション品としてご用意しています。

    お買いあげ店または弊社サービスネットワークにお問い合わせてください。

  • Q.pHとは何ですか?

    ソフトウェアはご用意しておりません。

    ソフトウェアはお客様ご自身で作っていただくようになっております。

  • Q.通信はどのようにするのでしょうか?

    (1)本体とパソコンを通信ケーブルで接続してください。

    (2)Windows標準ソフトの「ハイパーターミナル」を立ち上げてください。
    ・パソコンの設定により多少異なりますが、下記の位置にあります。
    「プログラム」-「アクセサリ」-「通信」-「ハイパーターミナル」
    ※ソフトがない場合は、Windowsマニュアル参照の上でインストールしてください。

    (3)「ハイパーターミナル」が立ち上がると「接続の設定」となります。
    ・名前はご自由に設定してください。
    ・接続方法は接続されているCOMポート番号に設定してください。
    ・通信条件は【Q.RS-232C通信条件を教えてください。】を参照してください。

    (4)上記設定後、【OK】を押すとデータ通信がおこなわれます。

  • Q.データは表計算などを利用できますか? また、どのように取り込めばいいですか?

    利用できます。

    表計算などで利用するためには、通信プロトコルをもとにお客様自身でプログラムを組んでいただく必要があります。

    ※ハイパーターミナルでは温度データ・pHデータを1秒ごとに表示することができます。

    設定の保存はできますが、データの保存はできません。

  • Q.センサの形状を変更することはできますか?(PHP-31)

    できません。

  • Q.ケーブルの延長はできますか?(PHP-31)

    できません。

  • Q.OEMの特注対応はできますか?

    都度、お買いあげ店または弊社サービスネットワークに問い合わせてください。

  • Q.計量法の検定はとれますか?

    SK-620PHⅡ、SK-620PHは型式承認をとっていませんので、検定をとることはできません。
    センサプローブの構造が型式承認に対応していません。

  • Q.フロー測定とは何ですか?

    サンプル溶液を流しながらpH測定をすることです。

  • Q.バッチ測定とは何ですか?

    サンプル溶液を測定容器(ビーカーなど)に入れてpH測定をすることです。

  • Q.計量法のpH電極型式承認とはどんなものですか?

    役所などのデータ提出など証明行為及び商取引には、計量法のpH計器検定制度の検定に合格したものしか使用することができません。
    従って、SK-620PHⅡ、SK-620PHは検定外であり、自社管理による使用方法、データ活用を行ってください。

  • Q.アルカリ誤差とは何ですか?

    強アルカリ性溶液におけるガラス電極の起電力の減少のことを言います。
    よって、強アルカリ性溶液を測定した場合、pH値が若干低めに指示します。

  • Q.SK-620PHⅡ、SK-620PH本体の測定範囲(pH)は?

    本体測定範囲は0.00~14.00です。

    (PHP-31センサ使用時)

  • Q.pHに0.00未満及び14.01以上は存在するのですか?

    pHは水素イオン活量の逆数の対数であり、pH-1やpH15が定義上存在します。

    しかし、SK-620PHⅡ、SK-620PHにおけるpH測定としては不可能です。

  • Q.PHP-31センサの測定範囲(pH)はどれくらいですか?

    pH0.00~pH14.00です。

    測定範囲にて測定精度が異なります。

    【Q.SK-620PHⅡ、SK-620PHのPH測定精度を教えてください。】を参照してください。

  • Q.SK-620PHⅡ、SK-620PH本体の温度測定範囲は?

    0~50℃です。

    測定範囲外でも温度表示することができますが、

    弊社がご用意するセンサプローブPHP-31の使用温度範囲外となりますので、測定溶液の温度が0℃未満、

    50℃を超える場合は使用しないでください。

  • Q.SK-620PHⅡ、SK-620PHのpH測定精度を教えてください。

    ±(0.3+1digit)pH (0~2pH)

    ±(0.1+1digit)pH (2~12pH)

    ±(0.4+1digit)pH (12~14pH)(PHP-31センサ使用時)

  • Q.温度の測定精度はどれくらいですか?

    下図を参照してください。(PHP-31センサ使用時)

    PHP-31センサ使用時

    但し、測定温度25℃では測定精度が±0.3℃となります。

  • Q.本体周囲環境条件を教えてください。

    SK-620PHⅡ、SK-620PH本体周囲温度は0~50℃となります。

    また本体周囲湿度は80%rh以下としてください。

    本体内に結露が生じた場合は測定精度が悪化するだけでなく、電子回路が破損するおそれがあります。

  • Q.【酸化還元電位(ORP)】は測定できますか?

    測定できません。

    測定できるのは水素濃度イオン(pH)だけです。

  • Q.表示分解能はどれくらいですか?

    pHは表示分解能0.01pHです。
    温度は0.1℃です。

  • Q.5 ℃の液体を測定したいのですが、 25 ℃でキャリブレーションをしても測定できますか?

    自動温度補償機能(ATC 機能)があるので、測定できます。

    但し、正確な測定を望まれる場合はキャリブレーション時の温度と、被検液の温度が同じになるようにしてください。

  • Q.指定された pH 標準液以外でキャリブレーションすることはできますか?

    使用可能な標準液 (pH 値は at25 ℃の値)は以下の通りです。

    (1)フタル塩酸( pH4.01 )

    (2)中性りん酸塩( pH6.86 )・リン酸塩( pH7.41 )

    (3)炭酸塩( pH10.01 )
    リン酸塩でもキャリブレーションはできますが、標準液の温度によってはキャリブレーションできなくなることもあります。
    ※キャリブレーションで調整可能な pH 値の範囲は以下の通りです。

    (1) pH3.50~4.50

    (2) pH6.50~7.50

    (3) pH9.50~10.50

  • Q.キャリブレーション機能を教えてください。

    SK-620PHⅡ、SK-620PHは3点キャリブレーションです。

    キャリブレーションポイントはpH4、pH7、pH10となります。

    それぞれのpHポイントで使用される標準液は下記の通りです。

    (pH値はいずれも温度25℃のとき)

    pH4.01―――フタル酸塩
    pH6.86―――中性りん酸塩
    pH10.01―――炭酸塩

  • Q.ATC機能とは何ですか?

    自動温度補償機能のことです。

    SK-620PHⅡ、SK-620PHはセンサプローブPHP-31を接続することで自動温度補償となります。

    別の温度センサにて測定した温度値を本体に入力する必要がありません。

    温度センサのプラグを接続しない場合は、自動温度補償機能が働きません。

    液温を測定して、マニュアルで本体に温度値を入力する必要があります。

    このような機能をMTC(マニュアル温度補償)機能と言います。

  • Q.-5~0℃、50~80℃までのマニュアル温度設定入力が可能であるが、この温度範囲で使用できるオプションセンサはありますか?

    SK-620PHⅡ、SK-620PH本体は-5~80℃までの温度設定入力が可能ですが、-5~0℃、50~80℃に対応するオプションセンサはありません。

  • Q.温度補償とは何ですか?

    センサ(ガラス電極)から発生する起電力とpH値の関係は直線的になっています。

    しかし、温度によってその起電力の感度(pHあたりの起電力)が変化します。

    その変化分を補正することを温度補償と言います。

  • Q.マニュアル温度設定がうまくいきません。何故ですか?

    pHセンサプローブからの入力電圧が規定の範囲を外れている恐れがあります。

    pH表示部に「E1」又は「E2」のエラーメッセージが表示されているときはpHセンサの起電力に異常があります。

    正しい電圧を入力する又は本体の電源を一度、OFFにして再度電源を入れてください。

    温度設定値がメモリされます。

    上記の手順を行っても、マニュアル温度設定が出来ない場合は、本体が故障している可能性があります。

    お買いあげ店または弊社サービスネットワークにお問い合わせください。

  • Q.各標準液の温度とpH値の関係を教えてください。

    フタル酸塩中性りん酸塩炭酸塩
    液温(℃)pH4pH7pH10
    04.006.9810.32
    54.006.9510.24
    104.006.9210.18
    154.006.9010.12
    204.006.8810.06
    254.016.8610.01
    304.026.859.97
    354.026.849.92
    404.046.849.89
    454.056.839.86
    504.066.839.83
    JIS Z8802-2011より
  • Q.pH標準液の保存期間は?

    密栓されたpH標準液の場合、約1年間は使用することができます。

    開封した標準液の場合、pH4フタル酸塩・pH6.86中性りん酸塩は約6ヶ月を目安にしてください。

    pH10炭酸塩の場合は約3ヶ月を目安としてください。

    しかし、大気中に放置されたpH標準液は使用しないでください。

    特にpH10炭酸塩(アルカリ標準液)は、大気中の二酸化炭素(炭酸ガス)を吸収してpH値が低下します。

    SK-620PHⅡ、SK-620PHに付属しているpH標準液の保存期間はpH4、pH7、pH10ともに約6ヶ月を目安としてください。

  • Q.pH 標準液はどんなものがありますか ?

    pH標準液は、JIS(6品目11種類)やJCSS(6品目10種類)で規定されています。

    標準液は下記のようになります。

    (1)しゅう酸塩pH標準液 (JIS K 0018)

    (2)フタル酸塩pH標準液 (JIS K 0019)

    (3)中性りん酸塩pH標準液 (JIS K 0020)

    (4)ほう酸塩pH標準液 (JIS K 0021)

    (5)炭酸塩pH標準液 (JIS K 0022)

    (6)りん酸塩pH標準液 (JIS K 0023)

  • Q.pH標準液のオプション販売は?

    ご用意しております。

    (フタル酸塩・中性りん酸塩・炭酸塩)

    お買いあげ店又は弊社サービスネットワークにお問い合わせください。

    弊社の取り扱いpH標準液は弊社ホームページでご覧ください。

  • Q.pH電極の保管方法について教えてください。

    pH電極は表面に適度な湿り気があるときに正常なpH値を示します。

    つまり、pH電極の表面が乾燥している場合は正確なpH測定ができません。

    従って、頻繁に使用する場合は純水やpH標準液(pH4など)に浸して保管してください。

    センサ保護ボトルをセンサプローブに取り付けて保管するとガラス電極の乾燥を防ぐことができます。

  • Q.ガラス電極の寿命はどれくらいですか?

    使用方法、使用頻度、電極の保存方法、被測定溶液(サンプル)の種類によって、電極の寿命は異なります。

    強酸、強アルカリ、被測定溶液の温度(高温)、汚れた溶液などはガラス電極を劣化(消耗)させ、寿命を短くします。

  • Q.ガラス電極の保証期間を教えてください。

    ガラス電極(PHP-31センサプローブ)は消耗品です。

    よって、保証期間はありません。

  • Q.ガラス電極の内部に空気層があるのは何故ですか?

    内部液を電極内に封じ込める際に熱をかけます。

    その際に内部液が膨張するため、空気層が必要になるためです。

    空気層があっても不具合ではありません。

  • Q.ガラス電極は修理できますか?

    ガラス電極の修理はできません。

    新品との交換が必要です。

  • Q.ガラス電極内の内部液は交換できますか?

    PHP-31センサプローブは内部液を交換できません。

    よって、使用期間により内部液が劣化した場合はセンサプローブを交換する必要があります。

  • Q.センサプローブの劣化度合いを知る方法はありますか?

    中性りん酸塩(pH6.86)pH標準液を温度25℃に安定させた後(±0.2℃以内)、センサプローブを液に挿入してください。

    SK-620PHⅡ、SK-620PH本体の電圧表示機能を使用して、おおよそ-15~±30mVの起電力が発生していることを確認してください。

    センサプローブの起電力が上記範囲から外れている場合は、ガラス電極が劣化している恐れがあります。

    そのときは新しいセンサプローブに交換してください。

    なお、センサプローブの修理はできません。

  • Q.センサゴムキャップ内部にあるスポンジが濡れていますが、何故ですか?

    センサゴムキャップ内部のスポンジはフタル酸塩標準液(pH4)にて濡れています。

    これはガラス電極が保管中に乾燥しないようにするためです。

    スポンジが乾燥した場合、フタル酸塩標準液(pH4)をスポイトなどでスポンジにしみこませてください。

  • Q.点検は必要ですか?

    正確なpH測定を行うために、使用前に必ずpH標準液による校正を行い、点検してください。

    pH校正によりずれが生じていることが確認された場合はキャリブレーションを行ったのち、pH測定を行ってください。

  • Q.購入後、初めてpH測定を行うときの注意点は何ですか?

    購入後、初めてPHP-31センサプローブを使用する場合やしばらく使用していない場合は、蒸留水、純水またはpH標準液に12時間以上浸した後にキャリブレーションを行って、pH測定を行ってください。

  • Q.pH電極を洗浄するのは何故ですか?

    pH電極はキャリブレーション後またはpH測定後に必ず蒸留水・純水などで電極の洗浄を行ってください。

    pH電極を洗浄しないままで放置すると、測定液などが電極表面に被膜を作り、次回のキャリブレーション及び測定に影響を与えます。

    pH電極は使用後に必ず洗浄が必要です。

  • Q.pH電極に白いものが付着しているのは何ですか?

    電極の先端やセンサ保護ボトルに白い結晶が付着していることがありますが、これは使用上問題ありません。

    蒸留水・純水などで簡単に落とすことができます。白い結晶は塩化カリウム(KCl)です。

  • Q.洗浄方法を教えてください。

    洗浄は通常、蒸留水・純水又は水道水で行いますが、

    pH電極の汚れがひどいものについては中性洗剤を薄めたもので洗浄することをお勧めします。

    中性洗剤を使用して洗浄した場合は蒸留水・純水または水道水にて中性洗剤をよく落としてから、

    しばらくpH4標準液に浸した後、キャリブレーション・測定に使用してください。

    洗浄したpH電極はティッシュペーパーなどで電極表面の水滴を拭き取ってからご使用ください。

    このときpH電極をこすると静電気が発生して、pH値が不安定になることがあります。

    pH電極を拭くときはこすらないようにしてください。

  • Q.中性洗剤でガラス電極を洗浄する場合の注意点は?

    センサプローブ自体の汚れが特にひどい場合は中性洗剤を薄めたもので洗浄をお勧めしますが、液絡部の洗浄に中性洗剤は使用しないでください。

    液絡部より洗剤が内部にしみこんで、ガラス電極の特性が変化する恐れがあります。

  • Q.塩化カリウムの結晶は指で触れても大丈夫ですか?

    塩化カリウムは指に付着しても大丈夫ですが、速やかに水道水などで洗い流してください。

    塩化カリウムの結晶はなめたり、飲み込んだりしないでください。目に入った場合は医師に相談してください。

  • Q.センサは互換型ですか?

    pH計は使用前に必ずキャリブレーションをしてから使用する計測器です。

    温度計などのようにユーザーにてチューニングなしで本体・センサいずれを接続しても、測定精度を満足するものを「互換タイプ」と言います。

    すなわち、本体に接続可能なセンサ機種であれば使用可能ですが、pH計の場合「互換型」という表現は一般的ではありません。

  • Q.低温水溶液及び恒温水溶液のpHを正確に測定したいのですが、キャリブレーションの注意事項を教えてください。

    測定する水溶液の温度と同じ温度でキャリブレーションを行ってください。

    よって、10℃水溶液のpH測定をする場合は、恒温水槽でpH標準液を10℃に安定させてキャリブレーションを行います。

  • Q.正確なキャリブレーションをする方法は?

    (1)センサは洗浄し、きれいな状態にしてください。
    蒸留水・純水・水道水のいずれかを用意して、ガラス電極を洗浄するとともに、
    pH標準液をもう一セット用意して共洗いをしてください。
    ※洗浄については【Q.センサの洗浄方法を教えてください。】を参照してください。

    (2)ガラス電極先端及び電極先端に気泡がないことを確認してください。
    ガラス電極先端に気泡がある場合は気泡の位置を移動させてください。

    (3)pH標準液は新しいものを使用してください。
    一度使用したものや長時間放置されたpH標準液は特性変化をしている可能性がありますので、
    新しいpH標準液をご使用ください。

    (4)pH標準液は適量でおこなってください。
    容量が少ないと、周囲(空気)の影響などで性質が変化したり、pHが安定しない可能性があります。
    最低でもガラス電極先端から30mm以上は浸るようにしてください。

    (5)キャリブレーション中はpH標準液をゆっくり撹拌してください。
    溶液内の偏りを無くし、応答性を高めることができます。
    但し、激しく撹拌しないでください。
    泡立ったり、静電気が起きるとpHが安定しません。

    (6)pH標準液を被検液の温度と同じ温度でキャリブレーションをしてください。
    キャリブレーション中は温度変化しないように温度を安定させてください。
    例えば10℃水溶液を測定する場合は、pH標準液も10℃(±3℃程度)に安定させてください。

  • Q.キャリブレーションはいつ行えばよいですか?

    1日1回程度のキャリブレーションをお勧めします。

    より正確な測定を行うためには使用前に都度おこなってください。

    また、センサ電極を交換したとき、電池を交換したときは必ずキャリブレーションをおこなってください。

  • Q.キャリブレーションができません。

    原因と対処方法を下記に記載します。

    不具合症状予想原因対処方法
    キャリブレーションができない。キャリブレーションモードにおいて キャリブレーション設定値とpH標準液のpH値が合っていない。キャリブレーションモード設定pH値と 値を合わせてください。
    ガラス電極が汚れている。ガラス電極を洗浄してください。
    センサプローブが破損している。新しいセンサプローブと交換してください。
    センサプローブが接続されていない、または接続が不十分である。センサプローブを本体に接続してください。BNCコネクタのロックをしっかりと固定 してください。
    pH標準液が劣化している。新しいpH標準液と交換してください。
    ※あわせて【Q.キャリブレーションができません。】も参照してください。
  • Q.測定溶液に対して、センサプローブをどの程度浸せばよいですか?

    センサプローブ電極を30mm(3cm)以上深く測定溶液に浸してください。

  • Q.測定溶液の導電率はどの程度必要ですか?

    100μS/cm以上の導電率が必要です。

  • Q.純水を測定した場合、pH指示値が安定しません。何故ですか?

    純水は低導電率(電気が流れにくい)性質を持っています。

    そのためガラス電極から発生する起電力(電圧)が安定しません。

  • Q.純水を連続測定していたが、酸性側に指示値が変化してきました。何故ですか?

    測定中に空気中の二酸化炭素(CO2)と反応してしまい、酸性に変化したためと考えられます。

    また比較電極の液絡部よりKClが若干、混入したことによる酸性側への指示変化が考えられます。

  • Q.センサの応答時間はどれくらいですか?

    測定サンプルによっても多少異なりますが、通常のpH標準液で約3分です。

    電極の温度が安定する時間が必要となります。

  • Q.SK-620PHⅡ、SK-620PHを新品購入後、しばらく使用していませんでした。使用する事は可能ですか?

    使用する際には、ガラス電極の洗浄(目的はガラス電極を湿らせること)をおこなってから使用することをお勧めします。

    1年以上使用していない場合、保存環境(状態)によっては電極の劣化の可能性もあります。

    また、pH標準液の劣化に対しても注意が必要です。

    ※pH標準液保存期間については【Q.PH標準液の保存期間は?】を参照してください。

  • Q.測定センサについて教えてください。

    温度センサは「サーミスタ」、pHセンサは「ガラス電極」を使用しています。

    pHセンサの測定原理は、PHP-31と同じガラス電極です。

    詳しい情報は、「2-3 SK-620PHⅡ、SK-620PH ●PHP-31センサ(pH電極)について」に記載しています。

  • Q.液晶に「ATC」キャラクタが表示しません。

    本体に電極ボディ(交換電極)がしっかりと接続されているか、確認してください。

    電極を交換する場合は、本体ボディと電極ボディの接続を確実に行ってください。

  • Q.キャリブレーションモード時に液晶の「CAL」キャラクタが点滅しません。

    キャリブレーション設定pH値と標準液のpH値が合っていることを確認してください。

    又はガラス電極が破損している恐れがあります。

    新しい電極と交換する必要があります。

    ※あわせて【Q.キャリブレーションができません。】も参照してください。

  • Q.pH表示部が「バー表示」(エラーメッセージ)になっています。どのような処置を行えば良いですか?

    下記内容を確認してください。

    (1)本体に電極ボディが確実に接続されていない可能性があります。
    本体に電極ボディ(交換電極)がしっかりと接続されているか、確認してください。
    電極を交換する場合は、本体ボディと電極ボディの接続を確実に行ってください。

    (2)ガラス電極が汚れている可能性があります。
    ガラス電極を洗浄してください。
    ガラス電極部を純水、蒸留水、水道水にて洗浄します。
    洗浄しないままにしておくと、測定液などが電極表面に皮膜をつくり、測定に影響を与えます。
    ガラス電極は使用後に必ず洗浄するようにしてください。

    ※あわせて【Q.【ER1】【ER2】表示になります。】も参照してください。

  • Q.液晶表示がすべて点滅します。何故ですか?

    電池の容量がなくなっています。

    新しいコイン電池CR2032と交換してください。

    電池の交換は、必ず2コとも行ってください。

  • Q.測定値が安定しません。考えられることを教えてください。

    原因として下記内容が考えられます。

    (1)測定するサンプル液が少ない。
    ガラス電極先端から30mm以上測定液に浸してください。

    (2)純水などの低導電率サンプルを測定している。
    安定したpH測定を行うために、サンプル液の導電率が約100μS/cm以上必要です。

    (3)サンプル液の温度(液温)が大きく変化している。
    液温を安定させてください。pH値は温度により変化します。

    ※あわせて【PH測定値が安定しません。】も参照してください。

  • Q.pHの指示値が異常と思われます。確認する項目はありますか?

    下記に確認する項目を記載します。

    (1)HOLDキーを押して、指示値を固定していませんか?

    HOLDキーを押して、HOLD(指示値固定)を解除してください。

    (2)ガラス電極が汚れている可能性があります。

    ガラス電極を洗浄してください。

    (3)ガラス電極表面が乾燥している

    ガラス電極を洗浄してください。

    また、本器を保管する際、センサキャップ内のスポンジを水で濡らしてから、キャップを被せて保管してください。

    (4)キャリブレーションを行っていない。

    正確なpH測定を行う場合、必ずキャリブレーションを行ってください。

    (5)測定するサンプル液の量が少ない。

    ガラス電極先端から30mm以上測定液に浸してください。

    (6)測定サンプル液とキャリブレーション時の温度が大きく異なっている。

    測定サンプル液の温度に近い温度(±3℃以内が望ましい)にてキャリブレーションを行ってください。

    ※あわせて【Q.pH指示値が異常と思われます。】も参照してください。

  • Q.温度のキャリブレーションはできますか?

    温度のキャリブレーション ( 校正 ) はできません。

  • Q.キャリブレーションのポイントをスキップすることはできますか? (キャリブレーションでメモリせずに次のキャリブレーションポイントへスキップできるか? )

    できます。

    「 CAL ▽」キーを押してください。

    次のポイントへスキップします。

    但し、 1 点のみのキャリブレーションの場合は、キャリブレーションポイント近傍以外は精度が悪化します。

    精度良く測定したい場合は 2 点以上のキャリブレーションをおこなってください。

  • Q.キャリブレーションをスキップしたポイントにはどんな値がメモリされていますか?

    スキップしたポイントは前回キャリブレーションした時の値がメモリされています。

  • Q.測定範囲及び測定精度を教えてください。

    温度測定範囲:0.0~50.0℃

    pH測定範囲:2.00~12.00pH

    温度測定精度:

    SK-610PH II

    pH測定精度:±0.2pH

  • Q.使用する電池は何ですか?

    CR2032を2コ使用します。

    CR2032はコンビニエンスストアやホームセンターでお求めになれます。

  • Q.連続して使用できる時間はどれくらいですか?

    連続使用時間は、約20時間です。

    また、「オートパワーオフ機能」により、電源切り忘れによるバッテリー消耗を防ぎます。

  • Q.濡れた手で本体を使用しても大丈夫ですか?

    大丈夫です。

    電気機器製品の防水JIS規格「IPX4」をクリアします。

    IPX4とは、「防沫形」といい、いかなる方向からの水の飛沫を受けても有害な影響がないことを表します。

  • Q.測定する液温によって、pHの値を補正する必要はありますか?

    SK-610PH II は、自動温度補償機能(ATC機能)を備えています。

    よって、液温が変化した場合、自動的にガラス電極の起電力の変化を補正し、pH値を表示しますので、信頼性のある測定が可能です。

  • Q.キャリブレーション機能について詳しく教えてください。

    SK-610PH II は、3点キャリブレーションタイプです。

    キャリブレーションのポイントは、

    (1)フタル酸塩pH標準液(pH4.01 at25℃)

    (2)中性りん酸塩pH標準液(pH6.86 at25℃)

    (3)炭酸塩pH標準液(pH10.01 at25℃)

    本器は、CALキーを押すことによりキャリブレーションモードに移行します。

    HOLDキーを押して、pHキャリブレーション値を入力してください。

    pHキャリブレーション値は、液温により変わります。

  • Q.キャリブレーションはいつ行えばよいですか?

    より正確な測定を行うために、1日1回程度のキャリブレーションの実施をお勧めします。

    また、センサ電極を交換したとき、電池を交換したときはキャリブレーションが必要です。

  • Q.しゅう酸塩pH標準液(pH1.68 at25℃)及びほう酸塩pH標準液(pH9.18 at25℃)を使用したキャリブレーションは可能ですか?

    できません。

    キャリブレーションには、フタル酸塩pH標準液、中性りん酸塩pH標準液および炭酸塩pH標準液を使用してください。

  • Q.キャリブレーションができません。

    センサからの入力電圧が、本体キャリブレーションポイント(CAL)の入力電圧範囲外となっています。
    以下の項目をご確認ください。

    (1)CALポイントとpH標準液のpHはあっていますか?
    正しいpH標準液を使用してください。
    また、一度使用したものや長時間放置された標準液は特性変化している可能性があるため、新しい標準液をご使用ください。

    (2)センサが本体に正しく差し込まれていますか?
    センサがしっかりと接続されているかご確認ください。
    接続部が濡れていないか確認してください。濡れている場合は正しい測定できないだけでなく故障の恐れがあります。

    (3)pH標準液の量が少なくないですか?
    センサが先端より30mm以上浸かるようにしてください。
    量が少ないとpH値が安定しない場合があります。
    pH標準液はゆっくり撹拌してください。
    標準液の分布を無くし、応答もはやくなり安定した測定ができます。
    但し、激しく撹拌しないでください。
    泡立つなどで正常な値がでない恐れがありますのでご注意ください。

    (4)ガラス電極先端に気泡がありませんか?
    ガラス電極先端に気泡がある場合は正常な起電力が発生しません。
    気泡の位置を移動させてください。
    なお、電極の先端部に関しても同様で、気泡があれば移動させてください。

    (5)ガラス電極及び液絡部が汚れていませんか?
    ガラス電極が汚れていたり、液絡部が詰まっていたり(結晶ができている)すると正しい測定ができません。
    電極を洗浄し、水に1時間程度浸けてから改めてキャリブレーションしてください
    ※洗浄方法は【Q.センサの洗浄方法を教えてください。】を参照してください。
    症状が改善されない場合はセンサが劣化(消耗)した可能性があります。新しいセンサと交換してください。

    (6)ガラス電極を長期間乾燥させていませんでしたか?
    長期間、ガラス電極が乾燥しているとガラスの特性が変化したり、ガラス表面に 皮膜ができるなどして正常な起電力が発生しない場合があります。
    洗浄もしくは 12時間程度水に浸して、再度お試しください。
    ※洗浄方法は【Q.センサの洗浄方法を教えてください。】を参照してください。
    症状が改善されない場合はセンサが劣化(消耗)した可能性があります。
    新しいセンサと交換してください。

    (7)ガラス電極が劣化している可能性があります
    pH計のセンサ(ガラス電極)は、使用するたびに内部液を溶出し、センサが劣化(消耗)していくものです。
    センサは消耗品としてお考えください。

    ●劣化について

    劣化の内容としては下記のようなことがあります。

    内部液が無くなった
    長期間使用した場合や液絡部が傷つき内部液の流出量が多くなったことなどが考えられます。

    ・PHP-31や640Sはセンサ外側の液体が内部液になります。
    ・610Sや63xシリーズはケース内部のため内部液は見えません。

    ※「ガラス電極部」の液体は内部液ではありません。

    ガラス電極の特性が変化した
    ガラスが乾燥したことによる変化や、ガラスを浸食する性質の溶液に使用したことなどが考えられます。

    ガラス電極が傷ついた
    洗浄でこすった、使用時にぶつけて傷ついたことなどが考えられます。

    液絡部が破損した
    洗浄でこすった、使用時にぶつけ傷ついた、液絡部に結晶が詰まって正常に内部液が溶出しなくなったことなどが考えられます。

    電極素子の特性が変化した
    直射日光を受けて電極素子の特性が変化したことなどが考えられます。

    内部液の特性が変わった
    被検液との浸透圧の関係で、内部へ被検液が侵入して特性が変わったことなどが考えられます。

  • Q.温度指示値が変わりません。

    (1)センサが本体に正しく差し込まれていますか?
    センサがしっかりと接続されているかご確認ください。
    接続部が濡れていないか確認してください。
    濡れている場合は 正しい測定ができないだけでなく故障の恐れがあります。

    (2)液晶に"ATC"が表示されていますか?
    表示されていない場合はセンサからの信号が正常に入力されていません。
    温度センサ部のコード断線などが考えられます。

    ※SK-620PHⅡ、SK-620PH出荷時、センサ未接続で「25.0℃」表示するよう設定されています。

    但し「ATC」は点灯していません。

  • Q.【Er1】【Er2】表示になります。

    (1)センサが本体に正しく差し込まれていますか?
    センサがしっかりと接続されているかご確認ください。
    接続部が濡れていないか確認してください。
    濡れている場合は正しい測定ができないだけでなく故障の恐れがあります。

    (2)センサを標準液に入れたときに指示値は変化しますか?
    指示値が変化しない場合は、センサからの入力電圧が正常に行われていません。
    コード断線、センサの故障など何らかの異常が発生しています。

    (3)センサが汚れていませんか?
    センサが汚れているなどにより,正常な測定ができていない可能性があります。
    センサを洗浄してください。
    ※洗浄方法は【Q.センサの洗浄方法を教えてください。】を参照してください。

    (4)被検液は測定範囲内のものですか?
    測定範囲をこえるような酸性溶液やアルカリ性溶液の場合はエラー表示になります。

    (5)被測定溶液は水溶液ですか?
    粘性が高かったり、不純物が含まれていませんか?
    溶液に粘性があったり、不純物が多く含まれていると正常な測定ができません。

  • Q.pH指示値が変わりません。

    (1)センサが本体に正しく差し込まれていますか?
    センサがしっかりと接続されているかご確認ください。
    接続部が濡れていないか確認してください。
    濡れている場合は正しい測定ができないだけでなく故障の恐れがあります。

    (2)センサを標準液に入れたときに指示値は変化しますか?
    指示値が変化しない場合は、センサからの入力電圧が正常に行われていません。
    コード断線、センサの故障など何らかの異常が発生したと考えられます。

  • Q.pH測定値が安定しません。

    (1)測定するサンプル液が少なくないですか?
    ガラス電極先端から30mm以上測定する溶液に浸してください。

    (2)純水などの低導電率サンプルを測定していませんか?
    安定したpH測定を行うために、溶液の導電率が約100μS/cm以上必要です。

    (3)サンプル液の温度(液温)が大きく変化していませんか?
    液温を安定させてください。
    自動温度補償をしていても大きな温度変化はpH値に影響を及ぼします。

    (4)サンプル溶液の特性が変化していませんか?
    特にアルカリ性溶液は空気中の二酸化炭素を吸収し、特性が変化しやすい溶液です。

    (5)ガラス電極先端及び電極先端に気泡がありませんか?
    気泡がある場合は、気泡を上に移動させてください。

    (6)ガラス電極及び液絡部が汚れていませんか?
    ガラス電極が汚れていたり、液絡部が詰まっていたり(結晶ができている)すると正しい測定ができません。
    ※洗浄方法は【Q.センサの洗浄方法を教えてください。】を参照してください。

    (7)センサが劣化していませんか?
    センサが劣化していると測定値は安定しません。
    ※劣化については【Q.キャリブレーションができません。(7)ガラス電極が劣化している可能性があります。】を参照してください

  • Q.pH指示値が異常と思われます。

    (1)指示値を固定していませんか?
    HOLDキーを押して、指示値固定を解除してください。

    (2)ガラス電極及び液絡部が汚れていませんか?
    ガラス電極が汚れていたり、液絡部が詰まっていたり(結晶ができている)すると 正しい測定ができません。
    ※洗浄方法は【センサの洗浄方法を教えてください。】を参照してください

    (3)ガラス電極の表面を乾燥させませんでしたか?
    ガラス電極を洗浄し、水に1時間程度浸けてから改めてキャリブレーションをおこなってください。
    それでも症状が改善されない場合は、ガラス電極が劣化(消耗)していますので、センサと交換する必要があります。

    (4)使用前にキャリブレーションをおこないましたか?
    正確なpH測定を行う場合、必ず使用前にキャリブレーションを行ってください。
    ※キャリブレーションについては【Q.正確なキャリブレーションをする方法は?】を参照してください。

    (5)測定するサンプル液の量が少なくないですか?
    ガラス電極先端から30mm以上測定溶液に浸してください。

    (6)ガラス電極先端及び電極先端に気泡がありませんか?
    気泡がある場合は、気泡を上に移動させてください。

    (7)ガラス電極が劣化した恐れがあります。
    センサが劣化(消耗)していると測定値は安定しません。
    ※劣化については【Q.キャリブレーションができません。(7)ガラス電極が劣化している可能性があります。】を参照してください。

  • Q.センサの洗浄方法を教えてください。

    (1)蒸留水・純水又は水道水でガラス電極を洗浄してください。
    ガラス電極はこすらないでください。
    静電気が発生して、pH値が不安定になることがあります。
    ガラス電極を傷つけないように注意してください。
    ガラス電極の特性が変化し、測定できなくなることがあります。
    液絡部を傷つけないでください。
    液絡部を傷つけると、内部液の流出量が変わり、測定ができなくなることがあります。
    洗浄したガラス電極はティッシュペーパーなどで電極表面の水滴を拭き取ってからご使用ください。
    このときガラス電極は決して擦らないでください。

  • Q.オートパワーオフで電源が切れた後に、もう一度電源を入れた時に再度キャリブレーションする必要がありますか?

    再度キャリブレーションをする必要はありません。

    キャリブレーションの目安は 1 日 1 回程度ですが、より正確な測定を行うためには使用前に毎回実施することをお勧めします。

  • Q.3点キャリブレーションの特長は何ですか?

    ・1点キャリブレーションタイプはそのpHポイント1点のみでしか精度の良い測定ができません。

    1点キャリブレーションの場合、あるユーザーからはリトマス紙と変わらない(酸性かアルカリ性かの判定しかできない)という声があります。

    ・2点キャリブレーションタイプの場合、測定する溶液が酸性またはアルカリ性になっている既知の溶液測定は問題ないのですが、溶液のpH値が全くわからない場合は測定値に不安があります
    (精度の良い測定ができません)。

    ・3点キャリブレーションタイプはこれらの問題がなく、常に精度の良い測定が可能です。

  • Q.SK-620PHⅡ、SK-620PH本体の機能を簡単に教えてください。

    1:3点キャリブレーション機能―――pH4、pH7、pH10

    2:オートパワーOFF機能
    本体操作がない場合、20分間で本体電源がOFFになります。

    3:バックライト機能
    暗い場所でも液晶バックライトを点灯させることで、指示値が読みやすくなります。
    約20秒後に自動的に消灯します。

    4:MAX・MIN記憶機能
    REC(記憶)モードからの最高pH値および最低pH値を本体メモリに記憶します。
    RECモードから通常の測定モードに遷移すると記憶データは消失します。

    5:マニュアル温度設定機能
    温度センサのプラグを接続しない場合、別の温度計にて測定した液温を、本体にマニュアルで入力することができます。